共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年9月 - 2022年3月

戦災復興期の都市における住宅政策と住民の経験・記憶に関する文化史的研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 研究活動スタート支援  研究活動スタート支援

課題番号
20K22019
体系的課題番号
JP20K22019
配分額
(総額)
2,210,000円
(直接経費)
1,700,000円
(間接経費)
510,000円

本研究は、以下の3つの小課題[A]戦災者の住宅対策に関する研究、[B]復興をめぐる集合的記憶形成の力学に関する研究[C]復興をめぐる個人の記憶と経験に関する研究、に分けて実施するものとした。以上のうち、2021年度は課題[A]・[B]に関わる研究を中心とし、課題[C]に関わる調査にも着手した。
前年からの課題[A]について、前年度に収集した資料をもとに成果公開に向けた整理を行なった。
課題[B]は本年度より着手した。当初、全国紙や論壇における「復興」認識を検討することを想定していたが、課題を限定し、広島市政の「復興」の歴史認識について資料を収集し検討を行なった。具体的には、戦後広島の戦災都市復興と戦争の記憶との関係に関する調査として、2001年以降の時期に注目し、①同時期の地方新聞における「復興」の歴史に対する言及、②2001年以降に顕著となる、国際紛争に対する地域からの「平和貢献」政策を支えるものとしての「復興」の歴史認識、について検討を行なった。①の成果の一部は東アジア日本研究者協議会大会個人報告で発表した。②については関連する文献資料の閲覧申請にとどまった。
課題[C]では、復興期の広島で日雇労働者として復興事業の末端を担った女性労働者に対する聞き取り調査を3回実施した。戦後失業対策事業における女性労働者の経験であると同時に、復興期の都市における貧困の経験としても重要な調査資料を得た。
延長期間においては、本年度に得た資料に対する検討や聞き取り調査の継続、年度内に請求した文書の閲覧・収集、成果発表を課題とする。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K22019
ID情報
  • 課題番号 : 20K22019
  • 体系的課題番号 : JP20K22019

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

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