2015年7月
糖尿病の合併症 低血糖脳症の臨床 病態の理解と創薬に向けて
新潟医学会雑誌
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- 巻
- 129
- 号
- 7
- 開始ページ
- 350
- 終了ページ
- 354
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 新潟医学会
低血糖症のなかで、グルコース投与によっても神経症状が改善しない重篤なケースは「低血糖脳症」と区別して呼ばれている。我々は、低血糖脳症の治療薬の開発を目的として、治療標的の同定につながる予後を増悪する因子の検討、および治療薬の評価を行う簡便な動物モデルの開発を行った。前者に関して、臨床像の解析では、血糖値、低血糖状態の持続時間、体温、血中乳酸値、治療後高血糖が予後に影響を及ぼす可能性を見出した。また頭部MRIの解析では、異常信号病変の出現に、体温が影響する可能性が示唆された。後者に関しては、平坦脳波を短時間にし、人工呼吸器を使用しない、より生理的な低血糖脳症動物モデル(短時間昏睡モデル)を確立した。今後、これらの知見をもとに、低血糖脳症に対する神経保護療法の開発を目指したい。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0029-0440
- 医中誌Web ID : 2016135670
- CiNii Articles ID : 120005848182
- CiNii Books ID : AN00182415