クロスオーバー法にて卵巣癌,子宮体癌31例にcisplatin(CDDP)(75mg/m2)投与30分前に,granisetron(GRS)(40μg/kg),methylprednisolone(MPL)(500mg)又はdexamethasone(DMS)(10mg)を静注した.早発性嘔吐に対して,GRS+MPL,GRS+DMSはそれぞれ87.1,81.5%の制吐効果を示した.遅延性嘔吐にはそれぞれ84.7,78.2%の効果があった.PS不良例の無効率がGRS+DMS群に有意に多くGRS+MPL群ではPSに拘わらず無効率が少なかった.尿中5-HIAA排泄量はCDDP投与24時間が2,3日目より有意に多かったが臨床所見と一致しなかった.CDDP誘発嘔吐に対してGRSにコルチコステロイドを併用することで早期,遅延性嘔吐に効果があった.GRSにMPLを併用した方がDMSを併用するより全身状態に拘わらずより制吐効果が高かった