2021年4月 - 2025年3月
自動性能チューニング機能を持つ高性能グラフライブラリの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
ソーシャルネットワークや創薬などの幅広い分野において、計算機上でデータの関係性をグラフ構造として表現し、それを高速に解析する試みが盛んに行われている。しかしながら、既存研究の多くは特定のグラフや計算機システムを対象としているため、ユーザの性能チューニングの負担が問題となっている。そこで、その負担をなくすため、本研究課題では自動性能チューニング機能を持つグラフライブラリを開発している。
2021年度は、既存研究の調査およびベースとなる複数のグラフライブラリの開発を行った。具体的には、基本的なグラフアルゴリズムであるBreadth-First Search(BFS)およびSingle-Source Shortest Path(SSSP)をターゲットとし、それぞれをマルチプロセス・マルチスレッド化することで、分散メモリシステム上で動作すること確認した。世界最大規模の並列計算機システムである理化学研究所の「富岳」を用いて性能評価を行った結果、BFSについては十分な性能を発揮することを確認した。SSSPについては、性能向上の余地があると考えており、来年度も引き続き性能チューニングを行っていく予定である。
また、本研究では省電力についても考慮するため、富岳が持つ省電力機能について調査し、性能を落とさずに消費電力を削減する方法についての検討を行った。その結果、性能は変わらないにも関わらず、電力を30%程度改善できる手法を開発した。来年度は、IoT機器も対象とし、性能電力比の改善に引き続き取り組む予定である。
2021年度は、既存研究の調査およびベースとなる複数のグラフライブラリの開発を行った。具体的には、基本的なグラフアルゴリズムであるBreadth-First Search(BFS)およびSingle-Source Shortest Path(SSSP)をターゲットとし、それぞれをマルチプロセス・マルチスレッド化することで、分散メモリシステム上で動作すること確認した。世界最大規模の並列計算機システムである理化学研究所の「富岳」を用いて性能評価を行った結果、BFSについては十分な性能を発揮することを確認した。SSSPについては、性能向上の余地があると考えており、来年度も引き続き性能チューニングを行っていく予定である。
また、本研究では省電力についても考慮するため、富岳が持つ省電力機能について調査し、性能を落とさずに消費電力を削減する方法についての検討を行った。その結果、性能は変わらないにも関わらず、電力を30%程度改善できる手法を開発した。来年度は、IoT機器も対象とし、性能電力比の改善に引き続き取り組む予定である。
- ID情報
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- 課題番号 : 21H03450
- 体系的課題番号 : JP21H03450