社会貢献活動

2016年1月26日 - 2016年10月27日

第3回 IT創薬コンテスト:「コンピュータで薬のタネを創る3」


役割
企画, 運営参加・支援, 報告書執筆
種別
その他
主催者・責任者
並列生物情報処理イニシアティブ(IPAB)
対象
大学生, 大学院生, 研究者, 社会人・一般, 企業

「薬を一つ創る」、このためには十数年に渡る期間と一千億円以上に及ぶ膨大な費用が必要であり[1]、加えて近年はこの研究開発費がますます増加しています。そのため、創薬のための新しい技術が世界的に模索されており、こうした中で、コンピュータを利用した効率的な創薬方法(IT創薬)に高い関心が寄せられています。

非営利活動法人 並列生物情報処理イニシアティブ (IPAB)ではIT創薬を広く浸透させること、IT創薬の裾野を広げることを目的として、創薬プロセスの上流であるヒット化合物(薬のタネ)の探索をテーマにコンテストを実施してきました。このコンテストでは、化合物ライブラリの中から、課題とした標的蛋白質の機能を強く阻害する化合物を参加グループに予測・選択してもらい、実際にそれらの化合物の阻害活性をアッセイ、ランキングし、“良い”化合物を提案したグループを表彰します。また、コンテストと銘打ってはいますが、勝敗を決めるのは二の次で、むしろ、大学生・大学院生・創薬にかかわる研究者に、「自分たちで化合物を選択する。そのアッセイ結果が実際にフィードバックされる」という過程を経験してもらうことでIT創薬に関わる人材の育成をしていくことを目的としています。

過去に行われた第1回(2014年)[2]、第2回(2015年)のコンテストでは産業界・学界から、IT創薬のプロフェッショナル・IT創薬に関しては素人を名乗るグループ・学生グループなど十数グループの参加がありました。このような多様な参加グループが同じ課題に対して取り組み、議論をすることで色々なことを学ぶ機会を提供でき、結果としてIT創薬に関する人材育成に貢献できたと考えています。加えて、第1回と同一の標的蛋白質をテーマにした第2回では、第1回と比較して多くのヒット化合物をみつけることができました。これは参加者が前回の経験を活かすことができた結果といえます。

今回の第3回では、あらたな蛋白質を標的に設定し、アッセイ手法も近年注目されているThermal Shift Assayを採用し、参加される皆様に実りの多いコンテストになるように企画しております。前回、前々回に引き続き、多くの方々に御参加を頂ければ幸いです。

リンク情報
URL
http://www.ipab.org/eventschedule/contest/contest3