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2013年12月

【老化・寿命のサイエンス 分子・細胞・組織・個体レベルでの制御メカニズムの解明 個体老化と寿命はコントロールできるのか?】(第4章)細胞老化の重要性 細胞老化の加齢性発がんにおける役割

実験医学
  • 高杉 征樹
  • ,
  • 大熊 敦史
  • ,
  • 原 英二

31
20
開始ページ
3335
終了ページ
3340
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)羊土社

哺乳動物の正常な細胞は複数の細胞周期チェックポイントで常に異常の有無を確認しながら細胞分裂を繰り返している。もし細胞に過度のDNA損傷のような修復不可能な異常が生じると、細胞老化を起こして異常細胞の増殖が不可逆的に停止するか、アポトーシスを起こして細胞が死滅することが知られている。このため、細胞老化はアポトーシス同様、重要ながん抑制機構として働いていると考えられてきた。一方で、アポトーシスとは異なり、細胞老化を起こしても細胞がすぐに死滅するわけではないため、細胞老化を起こした細胞(老化細胞)は生体内に長期間存在し続け、加齢とともに体内に蓄積してくることが明らかになってきた。われわれは老化細胞では染色体の不安定性が亢進しており、がん化しやすい状態にあることを見出している。また、最近の研究により老化細胞は発がん促進作用を有するさまざまな分泌性タンパク質を高発現するSASPとよばれる現象を起こしていることも明らかになってきた。このため、加齢とともに生体内に老化細胞が増えると、老化細胞自身ががん化するだけでなく老化細胞から分泌されるSASP因子によって周囲の細胞の発がんも促進される可能性が考えられる。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 0288-5514
  • 医中誌Web ID : 2014086701

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