Profile Information

Affiliation
Associate Professor, Tohoku University
Degree
博士(工学)(Mar, 2007, Tohoku University)

Contact information
masascf.che.tohoku.ac.jp
J-GLOBAL ID
200901087745472237
researchmap Member ID
5000097048

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Awards

  21

Papers

  141

Misc.

  76

Books and Other Publications

  6

Presentations

  257

Research Projects

  12

Industrial Property Rights

  7

Social Activities

  11

Other

  31
  • Apr, 2017 - Apr, 2017
    地球環境問題の一つである二酸化炭素問題の対策として光合成の利用は不可避と考えられるが,その主たるバイオマス関連技術には課題が山積しており発展途上であることは否めない.このような中,申請者はこれまで藻類バイオマスが有する種々の優れた特徴に着眼し,関連する技術が抱える課題の解決に向けての基礎研究を産官の協力を得て約12年間続けてきた.その中で最近,藻類が細胞外に分泌するオイルを,あたかも牛などの動物から搾乳するかのように連続的に分離生産する「ミルキング培養法」の着想を得て,これを工学技術にすべく基礎研究を進めている.本研究では,このミルキング培養法による省エネ型の高速バイオ燃料生産システムの確立を目指し基礎研究を進める.
  • Apr, 2017 - Apr, 2017
    医薬食品製造分野においては,高付加価値な天然成分を抽出分離精製するためにときに高環境負荷の有機溶媒が多量に使用される.特に医薬品製造分野においては,目的物質の溶解性向上のために毒性の高い有機溶媒が選定されることも少なくなく,その残留においては副作用の問題が内在している.本研究では,このような問題を回避すべく,人体に無害な溶媒である高圧二酸化炭素,エタノールおよび水を組み合わせた新しい溶媒を創出することで,従来の有機溶媒の代替を目指した,環境や人間にやさしい食品製造の方法論を導くことを目的としている.特に本申請では,高圧二酸化炭素という低極性溶媒をベースとして,両親媒性であるエタノールおよび高極性の水という人体・環境にやさしい溶媒を添加して新たに高機能な抽出分離溶媒を調整するとともに,それらを温度・圧力・組成という次元のもとで自在に展開することで,天然物の高度で高機能かつ自由度の高い分離分画指針を高圧気液平衡関係に基いて獲得することを目的としている. 具体的な実験対象は,数ある天然化合物の中から,相溶性が高いために極めて分離が難しいとされる生理活性カロテノイドの油脂類からの分離とする.特に,生理活性の高いアスタキサンチンなどのカロテノイドを油脂類から高度に分離する脱脂技術のオリジナル開発を目指す. 生理活性カロテノイドの油脂類からの抽出分離に関する実験装置は,本申請にてオリジナル開発する.具体的には,「向流接触型高圧抽出装置」を新規に開発する.この開発は,2013年のオリジナル開発した連動式背圧弁の着想に遡る.この装置を用いて,藻類由来のアスタキサンチン抽出物を同伴する油脂類から抽出分離する予備実験を行った結果,80℃, 12.4 MPaにおいて,脱脂効率20%程度を達成することができた.ただ,現時点では背圧弁の最高使用温度が80℃と制限されるためこれ以上の効率は当該装置では難しいことが判明している.そのため,この装置をさらに120℃程度まで高温耐用仕様へと拡張することで脱脂効率を高める. 以上より,本申請では生理活性の高い天然化合物としてカロテノイドと油脂類の分離を対象とするが,方法論は他の天然化合物,例えば香辛料などの抽出分離にも容易に拡張できるものである.毒性の高い有機溶媒を一切用いない抽出分離精製技術であるため在来型とは差別化される技術として将来性を期待している.
  • Apr, 2016 - Apr, 2016
    本研究では,1年という研究期間のもと以下の研究テーマを設定している.研究は,大学院生2名の協力を得て推進する. ① 安心安全な溶媒を用いた抽出分離精製装置の開発(H28. 4~H28.8) ② エントロピー型溶解性パラメーター(SSP)による実験計画(H28. 8~H28.9) ③ 生理活性カロテノイドの油脂からの抽出分離精製実験(H28. 10~H29.3)
  • Apr, 2013 - Apr, 2013
    申請者は、今後解決が求められる食料・エネルギー・環境という今世紀最大の問題に対して,藻類バイオマスのポテンシャルに期待しながら,これに基づく基礎研究開発を,博士課程以降約10年間検討してきた.将来的な産業化に向けて技術的課題がまだまだ多いのは多くの論文でも指摘されるところだが,最近ではその課題がLCA(Life Cycle Assesment)解析等を通してかなり具象化されてきている.例えば,真正眼点藻Nannnochloropsis sp.由来の非食バイオ燃料生産を想定した既往の研究(H. H. Khoo et al. Biores. Technol. 102 5800 (2011).)では,培養や油脂類の抽出に係るコストや経済性,エネルギー収支等に解決すべき課題に加えて低コストの滅菌法が課題とされている.一方,申請者がこれまで対象としてきたChlorococcum littoraleは,通常5%以上のCO2濃度で失活してしまう藻類が多い中,70%までのCO2濃度に耐え得る世界的にも希有なCO2耐性株である.この藻類が利用できれば,他の微生物のコンタミを効果的に抑制した高CO2濃度環境での無滅菌低コスト培養が実現できる可能性があるが、本法の確立に向けては幾つかの課題があり,今後特に重要となるのは高CO2濃度下での油脂含有率の向上と考えている.これまでの申請者の基礎研究を通して,通常8%程度の油脂含有率を30%程度までに高める制御培養技術を確立しているが、そこでの詳細な解析に基づけばさらなる高水準の値が実現可能で,現在は50〜70%を今後の到達目標値としている.
  • Jan, 2013 - Jan, 2013
    地球温暖化対策、バイオレメディエーション、機能性食品開発等、近年多様に展開される微細藻類の利活用の中で非食バイオ燃料生産の試みは特に高い関心を集めている。関連する研究論文からも最近の国際競争の激化の様相が伺えるが、将来的な藻類の利活用に向けて課題は依然として多い。中でも、二酸化炭素と光を利用した光独立栄養条件での高効率の脂質生産機構については不明瞭な点が多かった。本研究で対象とした緑藻Chlorococcum littoraleについても光独立栄養下において中性脂質をほとんど蓄積しない株と当時は認識されており、脂質含有率も最大で16%程度とされていた。一方、その他の株においても先行論文の調査では、高細胞濃度の培養実験がほとんどで、光供給制限や溶存酸素濃度による阻害、CO2供給律速などの因子との区別がなされていないものが大半であった。 本研究ではこれらの課題を解決すべく、低細胞濃度環境下で、栄養源や培地の影響を独立に調査できる環境を整備できる独自の実験系を構築し、無機炭素(二酸化炭素の解離状態)、溶存酸素、培地窒素源の制御を加えたときに、光独立栄養条件でも本株から高濃度(~35%)に中性脂質が蓄積されることを初めて見出した。そのメカニズムは、中性脂質蓄積の開始が培地N源欠乏を独立変数とするもので、その後の生産性がHCO3-/CO2比および酸素分圧の組合せにより高度に制御される仕組みであった(1)-(2)。加えてCO2固定化酵素Rubiscoへの無機炭素受け渡しに関与するcarbonic anhydraseが中性脂質蓄積には直接影響を与えないこと、すなわち内因性というよりは外因性の影響が主であることが明らかとなった(1)-(2)。この他、酸素分圧による特異的な蓄積阻害が生じた場合に多糖類の蓄積に切り替わること(1)や高濃度での増殖阻害が無機炭素の解離組成比に起因すること(2)等の新しい知見は、種々の受賞や研究助成に反映されるように各々から高い評価を受けている。
  • Sep, 2012 - Sep, 2012
    課題2 微細藻類のエネルギー利用に関する研究開発
  • Apr, 2012 - Apr, 2012
    柑橘果皮からのノビレチンの高効率濃縮技術の開発
  • Apr, 2012 - Apr, 2012
  • Apr, 2012 - Apr, 2012
    課題2 微細藻類のエネルギー利用に関する研究
  • Jan, 2012 - Jan, 2012
    高まる自然エネルギー需要を背景に、微細藻類を次世代型バイオマスとするための基礎研究開発が世界各国で進められている。環境立国を目指す我が国でも従来までの実用化技術と豊富な水資源を背景に未解決課題の克服と要素技術の強化に取り組む必要がある。本申請課題は、CO2耐性株の機能解明を通して、高濃度無希釈通気下での高効率の光独立栄養的代謝生産を目指すものである。
  • Apr, 2010 - Apr, 2010
    申請者は,将来的な水素エネルギー社会実現に向けて貯蔵媒体の開発を加速的に推進させるための新しい方法論を提案する.具体的には,同位体を用いた脱従来型の新しいハイドレート形成法により,操作温度を常温付近,操作圧力を数MPa程度までに低減させつつ,吸着速度を「分」単位に制御する実用レベルの方法論の構築を目指すものである.
  • Apr, 2010 - Apr, 2010
    スメーブジャパン株式会社との共同研究
  • Apr, 2010 - Apr, 2010
    NTT環境エネルギー研究所との共同研究
  • Jan, 2010 - Jan, 2010
    近年多様に展開される微細藻類の利活用の中でバイオ燃料の生産は特に高い関心を集めている.先行論文として種々の株による多くの結果論が報告されていたが,中軸となる生産機構が未解明であった.中でも燃料源となる中性脂質の蓄積が従属栄養下では促進されるが光独立栄養下では困難なケースが多いこと,推定される制御因子に統一見解がないこと,通常実施される高密度培養では現象が複雑化し適切な考察が行われていなかったこと等,多数の課題が存在していた.微細藻類の本質からすれば光合成能を高度に利用した光独立栄養生産が望ましく,これを解決し得る方法論の開拓が求められていた. 主要論文では,高CO2耐性や優れたCO2固定能を有する緑藻Chlorococcum littoraleを用いた環境応答実験より,従来にない幾つかの重要な知見が見出されている.最大の特徴は,通常低脂質含有率で中性脂質を含まない本株より,高油脂含有の種子植物に匹敵する水準の脂質が光独立栄養下において蓄積されたことにある.さらにこの制御が培地N源,無機炭素の解離組成比,溶存酸素濃度を独立変数とするもので,中性脂質中の低級不飽和脂肪酸の生産性向上に対してこれらが特異的に作用することも新たな知見として見出されている.補足説明論文①では,生体機能解明の一環として細胞増殖過程を対象とした速度論解析に基づき制御因子を組み込んだ新しい観点での細胞増殖モデルが提案されている.なおこの内容は,投稿したBiotechnology Progressにおいて2009年3月のMost Accessed Articles 10に選出されている.補足説明論文②は,細胞増殖・中性脂質生産過程におけるカロテノイドやクロロフィルの生産性が評価されており,光合成色素によるアンテナサイズ等の観点から複合的な考察がなされている.以上の成果は,種々の財団からの研究助成や受賞に反映されるようにいずれも高い評価を受けている. 【主要論文】M. Ota et al., Fatty acid production from a highly CO2 torelant microalga Chlorococcum littorale in the presence of inorganic carbon and nitrate, Biores. Technol., In Press (2009). 【補足説明論文①】M. Ota et al., Effect of inorganic carbon on photoautotrophic growth of microalga Chlorococcum littorale, Biotechnol. Prog., 25, 492-8 (2009). 【補足説明論文②】