共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

「国際古文書料紙学」の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(A)  基盤研究(A)

課題番号
19H00549
体系的課題番号
JP19H00549
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
45,110,000円
(直接経費)
34,700,000円
(間接経費)
10,410,000円

本研究では,1. 料紙の科学研究方法の標準化,2. 科学研究データの共有管理システム構築,3. 研究データ共有管理システムを用いた科学研究コミュニティの形成,という3つを軸とする。料紙研究情報の国際標準化によって,歴史学の情報をより豊かにするとともに,国際的な歴史資料研究の基盤となるしくみを作り上げる。
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2020年度は,前年度までに確立させた分析基準にもとづいて各種の調査・分析を進め,情報基盤との連携に関する検討を進めることなどを計画していた。しかし2020年度前半は,新型コロナウイルスの感染拡大によって,原本史料の調査とDNA分析に関わる調査が大幅に制限され,調査の大半を実施することができなかった。そこで,これまでに取得した分析データを用いて,古文書の分類と混入物の種類・量・密度の比較分析(統計ソフトウェアRを用いた統計解析など)を行い,古文書の総合的な科学研究につながる標準的データの獲得に努めた(渋谷・高島・天野・野村・後藤・尾上・小倉)。秋以降は史料調査と構成物の分析を実施できたため,新たに取得した調査データの分析は,2021年度に継続して実施することとした。植物原料のDNA分析(石川・渋谷)も同様に,2020年度後半に実験を進め,素材の由来を特定するためのゲノム情報拡充に努めた。
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構成物の分析結果は,Digital Humanities2020(DH2020,2020年7月,渋谷・後藤共著)や国内の学会・研究会で報告した。また,本研究の概要と展望について『古代文化』第72巻第1号で紹介し,松尾大社社蔵史料と分析データに対する統計解析の結果に関する原著論文を『東京大学史料編纂所研究所紀要』31号(2021年3月)に投稿し掲載された。2019年11月の国際シンポジウムにおける研究分担者石川・高島の研究成果は,『古文書研究』第90号(2020年12月)に所収された。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H00549
ID情報
  • 課題番号 : 19H00549
  • 体系的課題番号 : JP19H00549

この研究課題の成果一覧

論文

  17

MISC

  2

書籍等出版物

  6

講演・口頭発表等

  19

学術貢献活動

  4

メディア報道

  2