DWSI(diffusion-weighted spectroscopic imaging)では呼吸動や拍動による体動アーチファクトが生じ、計測精度が劣化しやすい点が挙げられるが、EPSI(echo-planar spectroscopic imaging)を応用し、LS(line-scan)を組み合わせたDW-LSEPSI(diffusion-weighted line-scan echo-planar spectroscopic imaging)を用い、ラット脳の代謝物拡散画像を取得できた。DW-EPSIではゴースト状アーチファクトと、体動による位相誤差を引き起こす信号積算時の信号低下が顕著であった。これに対し、DW-LSEPSIではこのようなアーチファクトや信号低下が生じていないことがわかった。このことからDW-LSEPSIは代謝物拡散画像の高精度計測に有用と思われた。代謝物拡散イメージングの高精度化で課題となる体動アーチファクト低減に対しDW-LSEPSIが有効なことをラット頭部の撮像実験により確認した。