2016年4月 - 2019年3月
複合ソリトン配位に基づく量子非摂動現象の新たな側面
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
場の量子論の定式化・解析法は主に摂動論に基づいており,クォーク閉じ込めや質量ギャップなど非摂動現象の本質的理解には未だ至っていない.この研究では「複合ソリトン配位=bion」と呼ばれる対象に注目し,その性質や関係する問題を具に調べることで以下の研究成果を上げた.(1)量子異常マッチング・格子数値計算を通した研究により,弱結合領域でのbion凝縮閉じ込め相が強結合閉じ込め相と連続的に繋がることを示唆する結果を得た.(2)bion寄与と摂動寄与の総和を取ることで,不定性のない厳密な物理量が得られること,そしてこの手法に基づく場の量子論の非摂動的定式化=リサージェンス理論の可能性を示した.
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- 課題番号 : 16K17677
- 体系的課題番号 : JP16K17677