共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

海外連携による外国語学習における反転学習の実践と課題―自己調整学習の観点から

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 安部 由美子
  • ,
  • J・A Elwood
  • ,
  • Hood Michael
  • ,
  • 益子 行弘

課題番号
17K02960
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
1,950,000円
(直接経費)
1,500,000円
(間接経費)
450,000円

本研究では、eポートフォリオを用いた反転学習を導入し、海外連携の遠隔学習を一定期間行い、事後の同期型CSCL(コンピュータによる協調学習支援)ツール、ビデオ通話を使った教室内活動にどのような影響を及ぼすかを調査した。英語中級レベルの日本人大学生と同じアジア圏の英語を公用語とするフィリピン人、マレーシア人大学生を実験協力者とし、事前のeラーニング利用の効果の認識、学習者が使用した学習方略、動機づけ要因(自己効力感、内発的価値)、学習成果、反転学習に対する満足度にどのような因果関係があるかを検討した。
本年度の調査内容は、前年度の結果について、同じ条件下で調査を続け、MSLQを用いて、学習成果(英語のテスト)、満足度、動機づけ要因(自己効力感、内発的価値)、学習方略において、国籍により認識の差が生じるか検討するために、データ分析を行った。
受講者アンケートによる実験データから、相手国、及び日本人学習者において、反転学習に対する満足度は高く、尺度アンケートMSLQによる動機づけや学習方略のスコアが上昇するなど、反転学習が、事後の活動に役立っているものと考えられる。また、動機づけの信念と学習方略に関して、分散分析後の多重比較では、同じアジア圏で英語を公用語とするフィリピン人大学生とマレーシア人大学生との間では、差は見られなかった。自己効力感の高い学習者は、自己調整学習方略、メタ認知方略、管理方略(時間・環境)、努力調整方略、援助要請方略をより多く使用することが示された。さらに、日本人学習者に対して、学習方略と動機づけの関係について、相関分析を行ったところ、課題価値、自己効力感、統制信念は、メタ認知方略と自己調整学習方略との間に正の相関が見られた。それらの関係性について、今後さらに検証していく必要がある。