2019年3月
2型糖尿病患者を対象としたうつ状態とQOLとの相関分析
福岡県立大学看護学研究紀要
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 16
- 号
- 開始ページ
- 55
- 終了ページ
- 61
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 福岡県立大学看護学部
糖尿病患者は世界的に増加傾向にあり、わが国でも同様である。また、平均寿命も延びており、糖尿病を抱えて生活していく期間が長くなっている。一方、糖尿病患者はうつを合併している割合が高いことも知られている。糖尿病治療の最終目標は、「健康な人と変わらないQOLの維持と寿命の確保」である。うつを合併するとQOLに影響することが予測されるが、その実態は明らかになっていない。そのため、本研究では成人2型糖尿病患者におけるうつの有無・程度とQOLとの関連を比較することを目的とした。結果、成人2型糖尿病患者は、半数以上の人がうつを有していることが明らかとなった。また、うつとQOLにはやや強い関連があり、うつがQOLを低下させている可能性がある。「QOLの維持と寿命の確保」のため、まずはうつのスクリーニングを実施して早期発見に努める必要がある。また、倦怠感等の身体症状がうつから引き起こされている可能性を念頭に置くとともに、他職種連携を通して、患者の心身の負担を軽減して行くことが必要である。(著者抄録)
- ID情報
-
- ISSN : 1348-8104
- 医中誌Web ID : 2019229352