講演・口頭発表等

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2018年9月4日

信と知を媒介するもの――類推の図式論をめぐる考察

土井道子記念京都哲学基金シンポジウム
  • 長坂真澄

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(基調)

本発表は、今日における信と知のかかわりから惹起されうる暴力について、デリダのカント読解およびフッサール読解を足掛かりに、考察するものである。この考察において本発表が導きの糸とするのは、カントの「類推の図式論」という概念である。本発表は、次の行程を辿る。まず第1節にて、類推の図式論が知を信へと媒介していることを論じる。次に第2節において、現代科学における超越論的仮象とは何かを考察する。最後に第3節において、現代科学の理念化と結託した宗教が持ちうる「根元悪」について考察する。