2019年4月 - 2022年3月
姿勢と歩行機能の動的疾患論:モデル・データ駆動型データ同化で捉える機能変化の過程
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
我々は若年健常者の静止立位姿勢は,姿勢の状態に応じてフィードバック制御のオン・オフを切り替える間欠制御によって安定化されているという仮説を提唱している.本研究では,ベイズ推論の手法を用いて,間欠制御仮説に基づくヒト静止立位姿勢モデルを,若年健常者,高齢健常者,およびパーキンソン病患者の静止立位姿勢動揺データに同化し,各データを尤も良く再現するモデルパラメータを推定した.その結果,若年健常者の立位姿勢は間欠制御によって安定化されている一方で,立位姿勢や歩行運動に障害が見られるパーキンソン病患者の立位姿勢は,神経制御にオン・オフが無い持続制御によって維持されていることが定量的に示された.
- ID情報
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- 課題番号 : 19H04181
- 体系的課題番号 : JP19H04181