2014年9月
早期高糖で11月収穫が可能なサトウキビ品種「NiN24」の育成
九州沖縄農業研究センター報告
- 巻
- 号
- 62
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 40
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 農業技術研究機構九州沖縄農業研究センター
サトウキビ品種「NiN24」(旧系統名「KN91-49」)は九州沖縄農業研究センターが育成した早期高糖で11月収穫が可能な品種である。2008年に「さとうきび農林24号」として農林認定を受けるとともに,同年沖縄県の奨励品種に選定された。本品種は台湾育成品種「F167」を種子親,アメリカ育成品種「CP57-614」を花粉親とする交配により得た実生集団から一茎重,高糖性,早期収穫適性を重視した選抜を経て育成した。発芽性および萌芽性は「NiF8」と同じく良好である。分げつ性は「NiF8」にやや劣り,原料茎数はやや少ない傾向が見られるが,茎径が太く,一茎重は重くなる。登熟は「NiF8」よりも早く,11月でも糖度が高い。沖縄本島南部における1月~2月の収穫では「NiF8」に比べ1茎が重く,原料茎重が重いため,可製糖量が多くなる。夏植え栽培(8月~9月の植付け)による早期収穫では11月において基準糖度(13.1%)を超え,「NiF8」に比べ原料茎重が重く,可製糖量が多くなる。株出し栽培で発病の多い黒穂病に対する抵抗性は"強"である。本品種を近年,12月収穫に取り組みつつある沖縄本島南部に普及させ,早期収穫での活用を進めていくことで,さらなる収穫時期の早期化と生産性の向上が期待できる。
- リンク情報
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- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/120005863771
- CiNii Books
- http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA11598810
- ID情報
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- ISSN : 1346-9177
- CiNii Articles ID : 120005863771
- CiNii Books ID : AA11598810
- identifiers.cinii_nr_id : 9000003038657