共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

養護教諭の救急処置における臨床判断能力を培うシミュレーション教育プログラムの開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 小川 真由子
  • ,
  • 福田 博美

課題番号
18K02842
配分額
(総額)
2,860,000円
(直接経費)
2,200,000円
(間接経費)
660,000円

養護教諭の本務は、学校教育法第37条には「児童の養護を掌る」ことと明記され、重要な役割の一つに救急処置があげられる。この対応には、子供の生命維持の兆候を把握することができるバイタルサインがきわめて重要である。加えて学校で行われる救急処置には臨床判断が必要であり、その能力向上にはシミュレーション教育が重要であると考える。しかし、前年度までの事前研究の中で進められた文献検討や現状調査により、養護教諭教育の歴史においてはシミュレーション教育がまだ取り入れられていないことや、養護教諭は救急処置やバイタルサインなどの看護技術に対して自信がない傾向にあることが明らかとなった。そこで、バイタルサインの一つの手法である脈拍測定に関する学習効果の調査を行ったところ、高機能患者シミュレータの活用は教育方法として有効であることが明らかとなった。
3カ年計画の初年度としての2018年度調査は、救急処置の場面を「食物アレルギーにおけるアナフィラキシー対応」に焦点を絞り、その対応についてのシミュレーション教育プログラムの提案や評価、課題などについて調査を行った。プログラムの提案に関して、現役の養護教諭を対象としたものと、養護教諭学生を対象にしたものを提案し、それぞれ論文にまとめた。また、このプログラムに関する評価や課題に関して学会発表を2本行った。
救急処置の場面で、養護教諭は子供の傷病に対して臨床判断を行っている。しかし、看護師が医療現場で行う臨床判断とは異なる養護教諭が行う学校現場での臨床判断は独自のものであることが推察された。そこで、養護教諭の臨床判断についての検証を行い、学会発表を2本、論文を2本まとめ、「養護教諭の臨床判断に関する測定用具」の開発も提案した。
今後は提案したプログラムの実践を行い、さらなるシミュレーション教育に関する内容の精査を行いたいと考える。