MISC

2017年4月

閉経後のめまい発症についての検討

日本女性医学学会雑誌
  • 大和田 聡子
  • ,
  • 高橋 一広
  • ,
  • 山谷 日鶴
  • ,
  • 成味 恵

24
2
開始ページ
148
終了ページ
153
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本女性医学学会

めまいは女性に多くみられる症状であるが、特に閉経後女性のめまい発症について検討し報告する。対象は2013年1月から2015年5月に山形大学産婦人科の中高年外来を受診した407例、年齢は30歳から90歳(平均59.6±12.2歳)であり、めまいを訴える症例を耳鼻咽喉科医が神経耳科学的に診察した。407例は外科的閉経群(100例)、自然閉経群(238例)、卵巣温存群(69例)に分類されたが、特に外科的閉経群と自然閉経群でのめまい発症について比較した。めまい症例は43例(10.6%)であり、そのうち24例を神経耳科学的に診察した。良性発作性頭位めまい症6例、メニエール病3例、前庭障害2例、診断未確定13例であり、46%が内耳性めまいであった。めまい発症は外科的閉経群100例中15例(15.0%)が自然閉経群238例中17例(7.1%)に比較して有意に多く認められた(p<0.05)。閉経後のめまいは更年期の不定愁訴として対処されることがあるが、実際は耳鼻咽喉科で対応すべき疾患が潜在した。めまいが重症、遷延する場合は診療科間で連携した治療が必要である。閉経前の卵巣摘出により更年期症状や生活習慣病の発症率が高くなるといわれている。めまいも同様であり、外科的閉経群のめまい発症率が自然閉経群に比較して有意に高く、急激なエストロゲンの低下の影響が考えられた。特に良性発作性頭位めまい症は高血圧、糖尿病、骨粗鬆症が再発の危険因子であり、治癒遷延や再発するケースが増加すると推測される。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 2185-8861
  • 医中誌Web ID : 2017264225

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