2003年 - 2005年
連続スペクトル中性子入射による中性子生成二重微分断面積の測定
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A)
本研究では、米国ロスアラモス国立研究所中性子科学研究センターWNR施設で、400MeVまでの連続エネルギー中性子入射中性子生成二重微分断面積の測定を行った。ターゲットにはアルミニウム、鉄、インジウム、鉛を使用した。入射中性子は連続エネルギー分布を持つため、放出中性子に加えて入射中性子のエネルギーを測定する必要があった。入射中性子のエネルギーは飛行時間法から求めた。入射中性子がターゲットと衝突する時刻を把握できないため、放出中性子のエネルギーは検出器に付与したエネルギーから求めた。
100MeV以上の放出中性子検出には、中性子をラディエータに入射し反跳された陽子を無機シンレータで測定する反跳陽子法採用し、全エネルギー付与の事象とそれ以外の事象を区別するためにホスウィッチ構造の検出器を用いた。ラディエータにポリエチレンを用いたが、十分に高い検出効率を得られなかったことから、厚いターゲットに対する連続エネルギー中性子入射の中性子収量の測定を試験的に行った。
100MeV以下の中性子に対しては測定効率が高い有機液体シンチレータを利用した。この方法では検出器の応答関数が必要となるためWNR施設において幅広いエネルギーの中性子を検出器に直接入射することで、検出器の応答関数を実験的に把握し、SCINFUL-QMDコードと比較した。
検出器の応答関数を用いて検出器の発光量信号をアンフォールディングする際、得られるべき中性子のエネルギースペクトルは運動源模型に依存する仮定した。実験では弾性散乱の成分も含まれていたので、運動源模型にこの成分を追加した。アンフォールディングした。この結果から、核データライブラリーLA150は数十MeV以上の入射エネルギーにおいて後方の中性子生成を再現できないことがとわかった。
100MeV以上の放出中性子検出には、中性子をラディエータに入射し反跳された陽子を無機シンレータで測定する反跳陽子法採用し、全エネルギー付与の事象とそれ以外の事象を区別するためにホスウィッチ構造の検出器を用いた。ラディエータにポリエチレンを用いたが、十分に高い検出効率を得られなかったことから、厚いターゲットに対する連続エネルギー中性子入射の中性子収量の測定を試験的に行った。
100MeV以下の中性子に対しては測定効率が高い有機液体シンチレータを利用した。この方法では検出器の応答関数が必要となるためWNR施設において幅広いエネルギーの中性子を検出器に直接入射することで、検出器の応答関数を実験的に把握し、SCINFUL-QMDコードと比較した。
検出器の応答関数を用いて検出器の発光量信号をアンフォールディングする際、得られるべき中性子のエネルギースペクトルは運動源模型に依存する仮定した。実験では弾性散乱の成分も含まれていたので、運動源模型にこの成分を追加した。アンフォールディングした。この結果から、核データライブラリーLA150は数十MeV以上の入射エネルギーにおいて後方の中性子生成を再現できないことがとわかった。
- ID情報
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- 課題番号 : 15206110
- 体系的課題番号 : JP15206110