論文

査読有り
2014年

「占い・おまじない」と少女 : 雑誌『マイバースデイ』の分析から

宗教研究
  • 橋迫 瑞穂

88
3
開始ページ
597
終了ページ
619
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.20716/rsjars.88.3_597
出版者・発行元
日本宗教学会

本稿は、一九八〇年代に主として少女たちの間で流行した「占い・おまじない」が、特に学校で人間関係を築くさいに生じる軋轢に対応するための手段を与えるものであったことを、少女向けの占い雑誌『マイバースデイ』を分析することによって明らかにすることを目的とする。従来、「呪術=宗教的大衆文化」のなかでも「占い・おまじない」は、少女が自身の立ち位置や周囲との人間関係を推し量りながら自己を定位する「認識のための『地図』」としての役割を担うものとして彼女らに消費されたととらえられてきた。しかし、『マイバースデイ』を詳細に分析した結果、「占い・おまじない」は、少女たちが学校生活に適応する過程に神秘的な意味を与えることで、学校を人間関係構築のための修養の場に作り変える働きを有するものであり、さらには、彼らに緩やかな共同体を形成する場を提供する働きをも担っていたことが明らかになった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.20716/rsjars.88.3_597
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00406454
CiNii Research
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390282680926704768?lang=ja
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/025946824
ID情報
  • DOI : 10.20716/rsjars.88.3_597
  • ISSN : 0387-3293
  • eISSN : 2188-3858
  • CiNii Articles ID : 110009872654
  • CiNii Books ID : AN00406454
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000019007131
  • CiNii Research ID : 1390282680926704768

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