共同研究・競争的資金等の研究課題

2001年 - 2002年

シナプス形成における成長円錐における開口放出の分子機構の成熟過程とその役割

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究(A), 特定領域研究)  特定領域研究(A), 特定領域研究

課題番号
13041019
体系的課題番号
JP13041019
資金種別
競争的資金

成長円錐からシナプス終末への変化に関する生化学的指標の解明を目標に本研究を行なっている。この2年間の研究で、Ca^<2+>センサー蛋白質の集積が1つの重要な指標になることがあわかった。このようなCa^<2+>依存性の蛋白質間相互作用を検索する過程で、カルモジュリン依存性蛋白質キナーゼII(CaMKII)がシンタキシンとCa^<2+>依存性に結合することを解明した。この結合はカルシウム濃度が神経細胞の静止時の10^<-7>Mから、興奮開始時の10^<-6>Mに上昇したときに急激に生じて、カルシウム濃度が低下すると可逆的に解離することがわかった。また結合は自己リン酸化というCaMMKIIの活性化を伴うことがわかった。この結合はシンタキシンの立体構造変化に対応するリンカードメインという部位で起こり、この結合が神経細胞や内分泌細胞の開口放出に必要なことを確認した。さらに、この結合がどのようなアミノ酸残基の支配を受けているかを検討して、R151,K146,S162,T159の少なくとも4つの残基を含む145-172の28残基が必要であることが明らかとなった。これらのうち、いくつかが変異しているシンタキシンの非神経細胞型アイソフォームの中には、CaMKII結合能がきわめて低いものが見出された。これらの結果は、神経細胞におけるシナプス前終末の機能確立に、CaMKIIの集積による開口放出の厳...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/13041019
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-13041019
ID情報
  • 課題番号 : 13041019
  • 体系的課題番号 : JP13041019