共同研究・競争的資金等の研究課題

2003年 - 2004年

プロテオミクスによる成長円錐からシナプス終末への分子過程の解明

文部科学省  科学研究費補助金(特定領域研究)  特定領域研究

課題番号
15029218
体系的課題番号
JP15029218
資金種別
競争的資金

2年目の本年度は、以下の研究を行った。
1)プロテオミクスに基づき、成長円錐に特異的な微小管脱重合蛋白質SCG10が成長円錐に濃縮されていることを確認した。特にそのリン酸化がすべて同様の役割を果たすのか、否かを検討し、S50はリン酸化されても従来の説のように、微小管脱重合能を失わないことを証明した。またtubulin結合能をプラズモン共鳴法を用いて、正確に定量解析することにより、リン酸化は結合の親和性には影響せず、その結合速度を変化させることが可能であることを見出した。
2)成長円錐および成長円錐膜において同定された900種類の蛋白質を分類し、免疫組織化学を行うもの、蛋白質間相互作用を解析するもの、siRNAを行うもの、等に分けた。一部は、免疫細胞化学を行って、成長円錐への濃縮程度に関するインデックスを作成した。
3)成長円錐に特異的な膜結合蛋白質のひとつである、糖蛋白質M6aの結合蛋白質を10種類ほど同定した。これらのうち、特に相互作用が興味深い2種類の機能未知の蛋白質についてさらに詳細に検討した。またこのプローブが細胞内で糖鎖付加の際に細胞内の蛋白質と相互作用しやすいため、現在、糖鎖のない状態での相互作用の解析法を検討した。
4)膜蛋白質で神経の成長に深く関与することをわれわれが数年前に証明したシンタキシンは成長円錐に濃縮されていることがわかった。成長円錐の挙動に関係する...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/15029218
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-15029218
ID情報
  • 課題番号 : 15029218
  • 体系的課題番号 : JP15029218