共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2003年

精神分裂病モデル動物におけるPrepulse inhibitionと発病の予防

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(C))  基盤研究(C)
  • 角田 雅彦
  • ,
  • 鈴木 道雄
  • ,
  • 住吉 太幹
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  • 上原 隆
  • ,
  • 村田 昌彦

課題番号
12670931
体系的課題番号
JP12670931
資金種別
競争的資金

Prepulse inhibition (PPI)は人でも動物でも生じるが、統合失調症患者ではPPIの障害が起こることが知られている。嗅内皮質傷害ラットの統合失調症脆弱性モデルとしての妥当性を検討するために、このラットにおいてPPIの障害が起こるかどうかを検討し、さらに、隔離という環境ストレスがPPIにどのような影響を与えるかについても調べた。その結果、右側または左側の傷害により、手術4週間後のPPIは有意に減少した(ANOVA, P<0.01)。さらに、左側傷害では、隔離群はペア群と比較して有意にPPIが減少していたが(ANOVA, P<0.01)、右側傷害では、隔離群とペア群のPPIに有意差を認めなかった(ANOVA, ns)。これらの結果は、嗅内皮質傷害ラットが統合失調症脆弱性モデルとして妥当であることと、左側傷害の方が右側傷害よりも環境ストレスの影響を受けやすいことを示していると考えられた。次に、嗅内皮質傷害ラットにおけるPPI障害に対する、定型・非定型抗精神病薬の効果を調べたところ、どちらの薬でもPPIの障害が改善された(ANOVA, P<0.01)。このことは、嗅内皮質傷害ラットにおけるPPIの障害がドーパミン(DA)伝達と密接に関係することを示していると考えられた。
さらに、この嗅内皮質傷害ラットにおいて、DA関連行動と側坐核におけるmethamphetamin...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/12670931
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12670931
ID情報
  • 課題番号 : 12670931
  • 体系的課題番号 : JP12670931