2006年 - 2007年
シナプス形成と可塑性を制御する新しい分泌性因子シナプトトロフィン
文部科学省 科学研究費補助金(特定領域研究) 特定領域研究
- 課題番号
- 18022037
- 体系的課題番号
- JP18022037
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 8,400,000円
- (直接経費)
- 8,400,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
いったん完成したシナプスは、成熟脳においても神経活動に応じて改変される。しかし発達期におけるシナプス形成機構の解明は近年進んだものの、成熟脳における制御機構はほとんど分かっていない。この過程を解明することは、記憶の基礎過程や病変後の神経回路の再生機構の理解を深める上で必須である。私たちは、シナプトトロフィンI (Cb1nl)という新しいサイトカインが小脳顆粒細胞の軸索(平行線維)から放出され、平行線維-プルキンエ細胞シナプス形成と、機能的シナプス可塑性を制御することを報告した。本年度は、まずCblnl関連分子としてClqファミリーに属する一連のタンパク質について進化的考察を行った(Cell. Mol. Life Sci, in press)。次に、組換え型Cblnl分子を調整し、成熟Cblnl欠損マウスに投与することにより、Cblnl分子がシナプスの維持と形成を制御しうるかどうかを検討した。驚くべき事に組換え型Cblnlは成熟神経細胞においても、数時間で新規シナプスを誘導することがわかった。 Cblnlを除去するとシナプスは再び失われた。さらに、小脳失調症状を示すCblnl欠損マウスの小脳に組換え型Cblnlを投与すると、2日後には電子顕微鏡的に正常シナプスが形成され運動失調が完全に回復することも分かった。これらのことから、Cblnlは成熟脳においてもシナプス形成を急速に誘導...
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- ID情報
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- 課題番号 : 18022037
- 体系的課題番号 : JP18022037