共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

ヘルスプロモーションとセーフティネットの実践に対応した公衆衛生看護技術の体系化

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
20K10955
体系的課題番号
JP20K10955
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

今年度は、公衆衛生看護技術の体系化に向けて多面的に検討を行った。1.保健師との活動の類似点が多い社会福祉士の分野における技術の構成を教科書等から分析し、公衆衛生看護学の技術の体系化の参考になる点を検討した。公衆衛生看護学の理念の前提および理念の技術化を図った。理念型技術の前提となる理念は、人を対象とする分野に共通する「人権尊重」を置き、理念として「社会的公正」と「Health for All」を公衆衛生看護で重視する理念として設定した。2.公衆衛生看護学の教科書分析を行い、基礎教育における公衆衛生看護学の技術体系の実態を明らかにし、教科書等の分析では抽出が困難な技術についての課題を検討した。3.ミネソタモデルの技術の中から「Referral and follow up」「Counseling」「Health teaching」「Screening」「Case finding」について目的と技術について検討した。
公衆衛生看護技術の体系化の枠組みとして、4つの理念型技術および19の理念型実践の中核型技術の概念を抽出した。さらに、公衆衛生看護の視点(対象の理解、健康の意味付け、モノの見方)、実践の基盤(思考技術、コミュニケーション技術、プロセス展開、デジタル技術)、アセスメント(健康課題の特性と状況分析)、関係構築、実践/介入/支援(エコシステム別対象支援技術、平時と危機時の技術など)の要素を抽出した。公衆衛生看護技術を理念を含めてとらえることで、活動の目的を明確に意図することができる。これによって、How toの技術から、Why/Whatを意識した技術の行使と活動の転換が図られることが期待できる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K10955
ID情報
  • 課題番号 : 20K10955
  • 体系的課題番号 : JP20K10955