共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2023年3月

相乗型豪雨災害時の交通マネジメントの理論再構築と社会への実装

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(A)

課題番号
19H00784
体系的課題番号
JP19H00784
配分額
(総額)
45,630,000円
(直接経費)
35,100,000円
(間接経費)
10,530,000円

本申請課題では,今後も頻発することが見込まれる相乗型豪雨災害時の交通マネジメントのための理論再構築と社会への実装を行うことを目的とする。研究対象を被災直後から復興期までの4つの段階に分け,行動論の立場から主としてデータ収集,心理・行動分析,政策評価を行う。開発した一連の手法をパッケージ化したソフトウェア「TMRescue」(仮称)を,独自に収集した実データに適用し,実用性を検証する。
2021年度は、理論研究に基づきTMRescueの社会実装研究に取り掛かった。具体的には、
①タイムライン型避難支援アーカイブの構築に関しては,タイムラインの考え方を援用し,土砂洪水氾濫被害に対応した避難支援アーカイブを構築した。被災者の意識や行動に関する自由回答形式のアンケート調査とSNSのテキストデータを取得し,機械学習手法の一つであるトピックモデルを適用して,住民避難の阻害要因を特定した。
②災害時の動的交通情報提供システムの構築に関しては,災害発生後の公共交通運行の動的な交通情報提供システムを構築した。被災地区において居住地と避難所を結ぶグリーンスローモビリティによる移動支援の実験を行い,交通規制時の情報配信プラットホームを試行した。
③時間・空間的集積を考慮した交通マネジメント施策の決定に関しては,災害時に関係者が自由にアクセスできるオープンデータとして,需給マッチング技術および需給均衡点の予測技術に公共交通情報提供技術を同期させ,被災後のTDM×TSMを実現するサービスコンテンツを試作した。
④交通ネットワークの復旧優先度決定支援システムを用いた施策の評価に関しては,復旧優先度決定支援システムを相乗型豪雨災害の復旧・復興過程に適用し,道路区間の抽出,優先順位,交通容量の回復水準の妥当性について検証した。また,短時間で敷設可能な緊急仮橋モバイルブリッジの敷設効果を定量化した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19H00784
ID情報
  • 課題番号 : 19H00784
  • 体系的課題番号 : JP19H00784

この研究課題の成果一覧

論文

  1

メディア報道

  7