2017年4月 - 2019年3月
ハクジラ類頭部組織の物性分布からみたクリックス周波数決定メカニズムの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
報告者の今年度の研究目標は,【標本の蓄積】,【解剖所見の蓄積】,【音響シミュレーションのための環境整備】であったが,研究が当初の予定よりも進展したため【音響シミュレーションの実施】にも着手することができた。
【標本の蓄積】報告者が在籍する学術団体,ストランディングネットワーク北海道(SNH)において,北海道内の沿岸において漂着した鯨類の標本収集を可能な限り行った。平成29年度中にはネズミイルカ4,カマイルカ2,イシイルカ1の計7個体分の頭部標本を入手した。
【解剖所見の蓄積】上記頭部標本から発音器官を採材し,外部計測を行った。データは,後述の音響シミュレーション実施時に活用予定である。また,既に所持していたカズハゴンドウ(標本番号EW05720)の頭部に関してCT画像解析と組織の物性測定を行い,報告者が以前に明らかにしていた別の3種のイルカの発音器官をカズハゴンドウのものと比較し,4種のもつクリックスの音響学的な特徴の種間差と発音器官構造の関係について議論した。この結果は,日本セトロジー研究会第28回(札幌)大会にて発表された。
【音響シミュレーションのための環境整備】音響シミュレーションソフトにはLMS Virtual Lab. Acoustic(シーメンス株式会社)を選んだ。平成29年9月19日に実施されたトレーニングコースを受講し,有限要素法を用いた音響シミュレーションの理論について理解するともにソフトの操作方法を習得した。三次元CAD作成ソフトには,Fusion360(Autodesk)を選んだ。
【音響シミュレーションの実施】現在,ネズミイルカの頭部発音器官の再現を目標に,有限要素法を用いた発音器官の三次元音響シミュレーションに取り組んでいる。CADを用いてほぼ実物大のネズミイルカ頭部のモデルを作成し,物性データを組み込みながらモデルの改良を重ねている。
【標本の蓄積】報告者が在籍する学術団体,ストランディングネットワーク北海道(SNH)において,北海道内の沿岸において漂着した鯨類の標本収集を可能な限り行った。平成29年度中にはネズミイルカ4,カマイルカ2,イシイルカ1の計7個体分の頭部標本を入手した。
【解剖所見の蓄積】上記頭部標本から発音器官を採材し,外部計測を行った。データは,後述の音響シミュレーション実施時に活用予定である。また,既に所持していたカズハゴンドウ(標本番号EW05720)の頭部に関してCT画像解析と組織の物性測定を行い,報告者が以前に明らかにしていた別の3種のイルカの発音器官をカズハゴンドウのものと比較し,4種のもつクリックスの音響学的な特徴の種間差と発音器官構造の関係について議論した。この結果は,日本セトロジー研究会第28回(札幌)大会にて発表された。
【音響シミュレーションのための環境整備】音響シミュレーションソフトにはLMS Virtual Lab. Acoustic(シーメンス株式会社)を選んだ。平成29年9月19日に実施されたトレーニングコースを受講し,有限要素法を用いた音響シミュレーションの理論について理解するともにソフトの操作方法を習得した。三次元CAD作成ソフトには,Fusion360(Autodesk)を選んだ。
【音響シミュレーションの実施】現在,ネズミイルカの頭部発音器官の再現を目標に,有限要素法を用いた発音器官の三次元音響シミュレーションに取り組んでいる。CADを用いてほぼ実物大のネズミイルカ頭部のモデルを作成し,物性データを組み込みながらモデルの改良を重ねている。
- ID情報
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- 課題番号 : 17J02433
- 体系的課題番号 : JP17J02433
この研究課題の成果一覧
絞り込み
論文
1-
2018年9月 筆頭著者
講演・口頭発表等
6-
The 2nd World Marine Mammal Conference
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International Symposium-Workshop 2019 Scientific Studies of Marine Mammals in Asia 招待有り
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第16回内耳ひずみ研究会 2019年 招待有り
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第4回北海道大学部局横断シンポジウム 2019年
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2nd Oceanoise Asia
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日本セトロジー研究会第29回大会 2018年