MISC

2017年4月

歯科患児における全身麻酔と静脈麻酔管理の術中問題点の相違についての後向き調査

日本歯科麻酔学会雑誌
  • 茂山 幸代
  • ,
  • 多田
  • ,
  • 原野 望
  • ,
  • 梶田 美香
  • ,
  • 長行事 由貴
  • ,
  • 左合 徹平
  • ,
  • 椎葉 俊司
  • ,
  • 渡邉 誠之

45
2
開始ページ
229
終了ページ
231
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本歯科麻酔学会

12歳以下の麻酔管理症例について麻酔記録を抜粋し、全身麻酔(GA)74例(男児43例、女児31例、平均5.2±2.2歳)、静脈麻酔(IVA)91例(男児60例、女児31例、平均6.3±2.3歳)について検討した。IVAの59例が2年間に複数回の麻酔管理を受けていたが、GAでは4例で、GAの後にIVAを受けたのは3例であった。6歳未満のほうが全身麻酔による管理が多かった。治療内容はGAで65例(87.8%)、IVAでは75例(82.4%)が障がい児・非協力児の歯科保存治療で、その他の観血処置よりも多かった。また、IVA 78例(85.7%)はセボフルランを用いて緩徐導入したのち静脈路確保する必要があった。手術時間および麻酔時間はGAで有意に長かった。処置中の合併症の発生は、GAは19例(25.7%)で、IVAの40例(44.0%)に対して少なかった。多変量解析で、気管挿管されていることが術中合併症発生を低下させる独立予測因子であった。

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201702222001888070
ID情報
  • ISSN : 0386-5835
  • 医中誌Web ID : 2017257886
  • J-Global ID : 201702222001888070

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