【目的】自己決定理論を礎に，看護学生の友人関係への動機づけの程度と自律性欲求，有能さの欲求，および学習動機づけとの関連を明らかにし，自律的動機づけを支援する教育方法の示唆を得る。<br>【方法】看護学生を対象に自記式質問紙調査を実施し，分析・考察した。<br>【結論】①看護学生は，看護系以外の大学生より自律的な友人関係への動機づけをもっている。②看護学生は，看護系以外の大学生・短大生より自律的な学習動機づけをもっている。③友人関係への自律的な動機づけは，自律的な学習動機づけの要因となる。④自尊感情を先行要因とした自律性欲求の自己決定は，自律的な学習動機づけの要因となる。⑤看護学生の自律的な友人関係への動機づけは，自尊感情や自律性欲求からは直接的に影響を受けない。⑥仮想的有能感は友人関係への動機づけ，および学習動機づけを低くする要因となる。⑦仮想的有能感は自律性欲求の独立の先行要因となる