2009年12月
呼吸器周術期の上室性不整脈に対するランジオロール塩酸塩の使用経験
Progress in Medicine
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 29
- 号
- 12
- 開始ページ
- 3143
- 終了ページ
- 3145
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)ライフ・サイエンス
呼吸器術後に発生した上室性不整脈に対するランジオロール塩酸塩の使用経験を報告した。症例は56歳男で、検診の胸部X線写真で異常を指摘された。気管支カメラの生検で扁平上皮癌と診断され、手術を施行した。#10、11リンパ節が腫大し転移が疑われたので、予定どおり左肺全摘を行った。術後8時間より心房組動を発症した。ジギタリスを使用したが効果なく、ランジオロール塩酸塩を0.01mg/kg/minで開始し、漸増し、0.04mg/kg/minで洞調律に戻ったため中止した。中止約2時間後、再度心房細動あり、ランジオロール塩酸塩投与を再開し、洞調律に戻った。その他3例のランジオロール塩酸塩の使用を経験し、ランジオロール塩酸塩にて、血圧低下なく心拍数をコントロールできた。また、投与前後で酸素飽和度の変化はなく、呼吸状態に対し影響はないようであった。
- ID情報
-
- ISSN : 0287-3648
- 医中誌Web ID : 2010179503