MISC

2018年

日本の労働市場において転職者のネットワークの利用が転職後の賃金に与える影響

行動経済学
  • 孫 明超

11
0
開始ページ
S42
終了ページ
S45
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11167/jbef.11.S42
出版者・発行元
行動経済学会

<p>本研究は,ソーシャル・キャピタルが日本の労働市場における転職者の転職後の賃金に与える影響を検証した.転職者が転職する際に,広告やハローワークなどのフォーマルな経路に比べ,ネットワークの利用が高い賃金をもたらすとすれば,より積極的にネットワークを利用すること(自己選択バイアス問題)は起こりうる.本稿はその問題を考慮し,内生的スイッチング回帰モデル(ESRモデル)を利用して分析を行った.観察された転職者の属性,人的資本と企業の特徴の影響だけに注目すると,ネットワークの利用は期待賃金率を高めるが,個人の能力などの観察されていない要因の影響も考慮して推計した結果は,ネットワークの利用によって生じた期待賃金率の下落が確認された.ESRモデルの推定結果は日本の労働市場における転職者のネットワークの利用が平均的に賃金に負の影響を与えることを示唆した.</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11167/jbef.11.S42
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007635101
ID情報
  • DOI : 10.11167/jbef.11.S42
  • CiNii Articles ID : 130007635101

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