福島沿岸の海底における放射性核種; これまでとこれから
東京大学大気海洋研究所共同利用研究集会「微量元素・同位体を用いた海洋生物地球化学研究の推進と新しい展開に向けて」
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- 開催年月日
- 2021年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- online
- 国・地域
- 日本
2011年3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故によるセシウム-137($^{137}$Cs: 半減期30.1年)の海底への蓄積量は、海洋に運ばれた$^{137}$Csの総量の1$\sim$2\%程度(0.1$\sim$0.2PBq)に過ぎないものの、特に沿岸域では長期にわたってとどまることが明らかにされている。その一方で、放射性セシウムの海底付近での中・長期的な移行過程や、それに伴う海底付近の生態系への影響については、不確かな点が残されている。本講演では、特に福島沿岸の海底での$^{137}$Csの分布と挙動について概観するとともに、事故から約10年が経過した現在、特に注目すべきプロセスについて、最新の結果を報告する。