研究ブログ

研究ブログ

成分分離デバイスの論文

マイクロ流体デバイスを用いた成分分離方法を進めています.

1つの方法に絞らず,様々な方法を実施しています.それぞれメリットがあります.
今回紹介する方式は全て流量制御のみでできます!条件によっては手動でも可能です.
ファンクションジェネレータなどは不要です.

①チャンバアレイ型
サブミリスケールでミクロンオーダの対象物を分離できます!
コストの安い加工で実施可能です.
特に液体成分や,直径の小さな対象物だけを抽出するのに適しています.
Particle Size-Dependent Component Separation Using Serially Arrayed Micro-Chambers
Micromachines 14(5) 919-928  https://doi.org/10.3390/mi14050919
MicroTAS2022で関連内容を報告
現在さらに発展させて,菌の分離等にも成功しています.➡ROMOBECH2024で報告予定

②螺旋型
螺旋型自体は報告例が多いですが,今回は分離が難しいとされる1桁ミクロンオーダの分離を実施しました.
遠心力が弱めの条件で成功しています.
Analysis of Separation Efficiency Focusing on Particle Concentration and Size Using a Spiral Microfluidic Device
Journal of Robotics and Mechatronics 35(5) 1203-1212 https://www.fujipress.jp/jrm/rb/robot003500051203/

③段差型
流路を立体的な段差にしています.また段差は1μmとしています.
EBなどは使わず,簡単に1μmのフィルタを作るために,平面ではなく高さ方向で構築しました.
最低限のフォトリソ設備があれば実施できます.
赤血球でもトラップに成功しました
Separation of fine particles and liquid using a physical trapping method via a stepped structure
Microsystem Technologies ☜オンラインで公開されました https://doi.org/10.1007/s00542-024-05621-2


0

成分分離デバイスの研究成果紹介

マイクロ流路を用いて少量サンプルの成分分離を実施する研究を進めています.

当初の計画として,血液の分離(赤血球や,血漿成分等)を目指しています.

現在では,マイクロビーズ等による模擬材料での分離検証試験まで実施できており,

直径10μmのビーズを混入した懸濁液では100の分離に成功しています.大きさが同じ菌でも成功するのではないかと期待しています.

 

2021年度精密工学会春季大会で一部報告済.

 

ROBOMECh2022(ロボティクス・メカトロニクス 講演会 2022)で報告予定です.

「高効率成分分離のための多段マイクロ流路デバイスの開発:「N06-2P2」

2022/6/3(金)16:00〜17:30現地にて報告予定,ご興味のある方はご参加ください.

 

※本研究の成果の一部は 公益財団法人 JKA2021年度 高効率血液成分分離のための携帯型チップデバイスの開発 補助事業 の支援により実施しました.

0