共同研究・競争的資金等の研究課題

2002年 - 2004年

光トポグラフィーを用いた各種障害事例の脳の機能動態の測定とその療育への応用

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(A))  基盤研究(A)

課題番号
14201013
体系的課題番号
JP14201013
資金種別
競争的資金

脳損傷者班は、光トポグラフィーによる言語機能の計測に関する基礎的データを収集する目的で、多数の健常者を対象に、語想起課題遂行中のヘモグロビンの増加量を測定し、結果を左右半球で比較する側化指数の算出したところ、言語の優位性が左か右かに二分されるのではなく、段階的な性質をもち、非常に強い左半球優位と非常に強い右半球優位を両端とする連続帯上に各個人が位置することを明らかにした。さらにその点を確認するために、多数の健常者に二種類の言語課題(語想起と文法判断)を課して測定を行い、二つの課題の側化指数が高い相関を示したまま連続帯上に分布することが明らかとなった。脳梁無形成の事例で同様の計測を行ったところ、言語が右半球有意であることが確認されたが、この症例は、鏡映描写課題や聴覚同期タッピング課題、資格同期タッピング課題などで、健常者とは異なる半球優位牲が捉えられているが、このてんが、言語課題によって確認されたとみることができる。
さらに、幼少期に水頭症が疑われ、29歳になった現在自閉症の疑いありと診断されている症例を詳しく検討した。VIQ57、PIQ42、FIQ47のこの症例は、CTとMRIでは明確な病巣は捉えられなかったが、SPECTで前頭葉の血流低下が示唆され、WCSTなど前頭葉機能検査では明らかな障害を示した。しかし、語想起課題遂行中の光トポグラフィー測定では、健常者と同様の明確な左...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/14201013
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-14201013
ID情報
  • 課題番号 : 14201013
  • 体系的課題番号 : JP14201013