共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2022年3月

高速広域3次元走査型力顕微鏡による固液界面構造・現象の原子・分子スケール計測

日本学術振興会  科学研究費助成事業 新学術領域研究(研究領域提案型)  新学術領域研究(研究領域提案型)

課題番号
20H05212
体系的課題番号
JP20H05212
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,940,000円
(直接経費)
3,800,000円
(間接経費)
1,140,000円

本研究ではFM-AFM・3D-SFMのための高速・広域走査機構の開発に取り組み、本技術を幅広い材料/水界面のサブナノスケール解析へ用いるための技術基盤を確立することを目的としている。これまでに、3D-SFMコントローラのデータ収録システムの改善に取り組み、固液界面の3次元サブナノスケール構造を高速に捉えることに成功している。また、広域走査が可能な走査機構(スキャナ)の開発にも取り組み、上記と組み合わせることで高速広域走査を実現した。
今年度は、開発した装置の実用性を実証するため、幅広い結晶や材料と水の界面のAFM計測に取り組んだ。まずはカルサイト(CaCO3)結晶表面に形成されたエッチピットの純水中での構造変化をサブナノスケールでその場観察した。(J. Phys. Chem. Lett., 2021)。また、飽和溶液中で成長するカルサイトのステップ端の動的な構造変化を原子分解能で捉え、溶解過程で見られた遷移領域が成長過程のステップ端においても存在することを明らかにした(Faraday Discuss., 2022)。
また、材料として、螺旋ポリマーの凹凸を液中においてサブナノスケールで可視化した(Chem. Commum., 2021)他、新学術領域内共同研究を通して様々な材料の表面・固液界面構造を計測した。このように、本研究で開発したシステムが幅広い材料/水界面の構造解析へ応用できることを実証した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PUBLICLY-20H05212
ID情報
  • 課題番号 : 20H05212
  • 体系的課題番号 : JP20H05212