Oct, 2017
Diamond-Blackfan貧血にチアノーゼ性先天性心疾患を合併した患児の口唇形成術における全身麻酔管理症例
日本歯科麻酔学会雑誌
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- Volume
- 45
- Number
- 5
- First page
- 669
- Last page
- 671
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Publisher
- (一社)日本歯科麻酔学会
症例は12歳7ヵ月男児で、手術は両側性唇顎口蓋裂に対し初回口唇形成術を行った。出生時より唇顎口蓋裂に加えて貧血症状、先天性心疾患があり、その後の遺伝子検査からDiamond-Blackfan貧血と確定診断した。貧血に対してプレドニゾロンを内服し、定期的な血液検査でHb値10g/dl以下の場合は赤血球輸血を行っていた。出生後より低酸素血症があり、生後22日目に肺動脈絞扼術および大動脈縮窄症修復術が施行された。静脈路よりチオペンタールを投与した。入眠後、ロクロニウム、フェンタニルを投与し、筋弛緩状態を得たのち気管挿管を試みたがCormack Gradeが3であったため、McGRATH喉頭鏡に変更し経口挿管した。麻酔は酸素、空気、セボフルランで維持した。術中の疼痛コントロールを図るためフェンタニルを適宜投与した。導入後、感染性心内膜炎予防のためにアンピシリンを手術開始前までに投与した。術野への局所麻酔薬は1/24万アドレナリン含有2%リドカイン製剤を投与した。術中の血圧および心拍数に大きな変動は認めなかった。手術終了後、十分な呼吸の回復と開眼を認めたところで抜管した。
- ID information
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- ISSN : 0386-5835
- eISSN : 2433-4480
- Ichushi Web ID : 2018030225