論文

2013年10月

クリニカルパスを利用した、知的障害者および発達障害者の診療計画の設定と実行に関する検討

障害者歯科
  • 森 貴幸
  • 前田 茂
  • 前川 享子
  • 小林 幸生
  • 村田 尚道
  • 住吉 由季子
  • 森田 幸介
  • 神田 ゆう子
  • 沼本 庸子
  • 後藤 拓朗
  • 吉川 浩郎
  • 宮脇 卓也
  • 江草 正彦
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34
4
開始ページ
597
終了ページ
608
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本障害者歯科学会

知的障害者および発達障害者は、日常の口腔管理が困難であることが多く、口腔の健康を維持・増進していくためには口腔疾患の治療だけでなく、メンテナンスのための受診を継続していく必要がある。今回われわれは、知的障害者・発達障害者の効果的なメンテナンスの定着をアウトカムとするクリニカルパス(以下、パスと略す)を作成し、診療の帰結に影響した要因について解析を行った。調査対象は、平成23年7月から平成24年6月までの岡山大学病院スペシャルニーズ歯科センターの初診患者で、知的障害または発達障害を有する者とした。パスはメンテナンス受診の定着をアウトカムとした診療計画パス(以下、計画パスと略す)および単回の診療パス(以下、診療パス)の多層パスとした。階層ごとにアウトカム達成の可否、バリアンスに関する検討を行った。対象患者は29人(男18人、女11人)であった。主たる障害は精神遅滞17人、ダウン症候群3人および自閉症スペクトラム障害9人で平均年齢23.5歳であった。調査期間中に計画パスのアウトカムを達成した者は16人、診療から脱落した者は6人、計画の進行に遅延をきたした者は7人であった。計画パスのアウトカム達成に影響した患者の基本条件は、てんかん病名の有無と初診時要処置歯数であった。今回の観察期間中に行われた対象患者の診療は合計197回であった。計画パスのアウトカムを達成した患者のほうが、達成しなかった患者よりも、有意に診療パスのアウトカムを達成した割合が高かった。(著者抄録)

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ID情報
  • ISSN : 0913-1663
  • eISSN : 2188-9708
  • 医中誌Web ID : 2014120035

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