2010年6月
匿名アンケートを用いた岡山県内の障害者における歯科受診行動と歯科医療体制への希望に関する意識調査 地域連携クリニカルパス作成のための実態調査
岡山歯学会雑誌
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- 巻
- 29
- 号
- 1
- 開始ページ
- 25
- 終了ページ
- 34
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山歯学会
地域の障害者歯科医療ネットワーク構築の基礎資料とするために、県内の障害者240名を対象に歯科受診状況や歯科医療に対する意識について調査し、次のような結果を得た。1)歯科受診の経験を有している人の割合は約9割であった。2)歯科受診経験率を地域別にみると、岡山市内が97%、倉敷市内100%、備前圏域95%、備中圏域100%、県北部79%であり、県北部で低かった。3)受診先は「第1次歯科医療機関のみ」が42%で最も多く、「第2次のみ」は10%、「第3次のみ」は15%であった。4)受診先を地域別にみると、岡山市内と倉敷市内においては3次歯科医療機関を受診した人(1次・2次からの紹介を含む)が最も多く、他の3地域では1次が最も多かった。5)受診動機は「痛み」が46%で最も多かった。6)現在、口腔内で気になること(複数回答)は「歯肉から血が出ることがある」23%、「歯肉が腫れている」20%、「口臭」10%の順に多かった。7)理想的と考える受診先(複数回答)は「一般歯科医院」33%、「大学病院」19%、「障害者歯科付設歯科診療所」17%、「口腔保健センター」16%、「訪問歯科診療」5%、「病院歯科」1%などであった。8)障害者歯科医療体制に望むこと(複数回答)は、「障害者歯科医療に対応した専門医療機関を増やしてほしい」61%、「一般歯科医院がもっと障害者を受け入れるようになってほしい」37%、「出張検診や往診体制をもっと充実させてほしい」20%、「障害者の歯科についての情報がもっと容易に入手できるようにしてほしい」19%などであった。
- ID情報
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- ISSN : 0913-3941
- 医中誌Web ID : 2010332503