2009年12月
地域歯科医療機関と障害者歯科のかかわりに関するアンケート調査 地域連携クリニカルパス作成のための実態調査
岡山歯学会雑誌
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- 巻
- 28
- 号
- 2
- 開始ページ
- 131
- 終了ページ
- 140
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 岡山歯学会
地域歯科医療機関と障害者歯科の関わりについて、障害者歯科の経験(アンケートA)と障害者歯科症例に対する対応(アンケートB)について、岡山市・津山市・高松市で開催の「障害者歯科に関するセミナー」会場にて調査を行った。その結果、障害者・高齢者施設や障害者・高齢者の住居に訪問診療の経験者では、障害者への対応は自院で完結しており、他の医療機関や高次医療機関との連携はあまり取られていなかった。高次医療機関へ紹介する患者は初診時に「言語によるコミュニケーションがとれない」「嫌がって診療台に上がれない」「頭部・身体の固定が必要」「開口器が必要」などであった。逆に診療を引き受ける障害者患者は「高次脳機能障害や感覚器障害、神経-筋接合部疾患」など主に身体面に障害の現れる症例や「コミュニケーションに問題がない」「発語はないが、治療者の指示は理解できる」症例であった。以上より、障害者歯科においては安全に的確な治療を行う上で、高次医療機関との連携や地域歯科医のネットワーク作りが今後の大きな課題と考えられた。
- ID情報
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- ISSN : 0913-3941
- 医中誌Web ID : 2010118074