論文

査読有り
2021年10月

When Norwegian gå means deixis

Tokyo University Linguistic Papers
  • Tanigawa Mizuki

43
開始ページ
309
終了ページ
326
DOI
10.15083/0002002779

本論文は、ノルウェー語の動詞gå がどのような状況下で直示の解釈を持つのかについて調査する。方法論としては、コーパス調査による量的調査とエリシテーションによる質的調査を組み合わせてこの問題に取り組む。調査結果から、まず先行研究によるgå の記述から予測されることとは異なり、ノルウェー語のgå の直示の解釈は、主語が有生物の場合も無生物の場合にも生じるということが明らかになった。さらに、直示の解釈は、様態を脱焦点化する以下の4 つの状況下で用いられるということも指摘する。(i) gå が反対の直示方向 (venitive) を表す動詞komme と対比される時、(ii) 有生物主語の移動が抽象的である時、(iii) 無生物主語が自分で動く力がある、あるいは自分で動く力がないのに動いているように捉えられる時、(iv) 移動それ自体よりも移動後の状況や動作に焦点が置かれる時である。本論文のこれらの発見は、ノルウェー語の移動動詞gå のより深い理解に貢献する重要なものである。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.15083/0002002779
URL
https://zenodo.org/record/6935672
ID情報
  • DOI : 10.15083/0002002779

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