2017年10月
ウェットラボトレーニングにおいて動物倫理・福祉に関する教育が醸成する研修医の生命倫理観(Animal ethics and welfare education in wet-lab training can foster residents' ethical values toward life)
Experimental Animals
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- 巻
- 66
- 号
- 4
- 開始ページ
- 313
- 終了ページ
- 320
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本実験動物学会
生きた中大動物を用いた外科手技トレーニングが、外科手技教育において効果的な教育手法である事は否めない。一方、動物愛護の観点から、開催時に配慮を要するトレーニングであると言える。そのためウェットラボ開催においては、動物倫理・福祉の講義をカリキュラム内で行う施設が増えつつあるが、その効果の数値的実証が未だ行われていない。初期研修医対象の外科手技トレーニングにて、痛みを測定するために実臨床で用いられるVisual Analog Scaleを使用し、トレーニング前後の受講生の倫理意識の向上を測定する事により、動物倫理・福祉を意識させるカリキュラムを含んだトレーニングプログラムの効果を検証した。その結果、中大動物を用いたトレーニングの過去の経験(0.2483≦P≦0.4425)や、成長過程でのペットの飼育経験(0.0950≦P≦0.3646)などの属性に影響を受けることなく、5%の信頼度において0.0380≦P≦0.0016で動物倫理の意識を向上させる方向に有意差を示した。この検証に用いた倫理に関する質問の妥当性確認において、因子分析を行った結果、第一軸が全ての種を超えた「命」への認識、第二軸が倫理意識の対象を分ける「生物種」への認識、と結論づける。これにより、質問の妥当性が示され、ウェットラボにおいても、「命」に関する生物種を超えた倫理の意識の醸成は行われると結論づけられる。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1341-1357
- eISSN : 1881-7122
- 医中誌Web ID : 2018119624
- Web of Science ID : WOS:000414822700003