2016年3月
大きさの比較課題の正答率と判断方略の年齢による変化
日本教育工学会論文
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- 巻
- 39
- 号
- 4
- 開始ページ
- 283
- 終了ページ
- 291
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.15077/jjet.40001
- 出版者・発行元
- 日本教育工学会
面積・体積の大きさの比較判断における年齢による発達の違いを明らかにするために,子ども園園児及び小学1,2,3年生を対象に,2つの平面図形(正方形,長方形)や2つの立体図形(直方体,立方体)を提示し,大きさの比較判断を求めた.その結果,面積の比較課題の正答率はほぼU字型の発達曲線を描くが,体積の比較課題の正答率はほぼ直線的に上昇することがわかった.また,判断に用いた次元から,子ども園園児や1年生は縦や横の長さ,高さの違いを独立して処理し,面積や体積の大きさを比較するが,2年生になるとこれらの要素を統合して処理することができるようになることがわかった.これらのことから,3歳児の面積の比較判断における正答率が4,5歳児より高くなる理由として,BAUSANO and JEFFREY(1975)の「3歳児は面積ではなく最も長い辺に着目して大きい方を選ぶ」という説を支持する結果となった.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.15077/jjet.40001
- ISSN : 1349-8290
- CiNii Articles ID : 130005139779
- CiNii Books ID : AA11964147