講演・口頭発表等

Ni/SiCショットキー 接合を用いた$^{237}$Npおよび$^{241}$Amガンマ線領域の放射線直接エネルギー変換; 発電能力に及ぼす界面の影響

日本原子力学会2022年秋の大会
  • 福田 竜生
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  • 小畠 雅明
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  • 菖蒲 敬久
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  • 吉井 賢資
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  • 神谷 潤一郎
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  • 岩元 洋介
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  • 牧野 高紘*
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  • 山崎 雄一*
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  • 大島 武*
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  • 白井 康裕*
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  • 矢板 毅

開催年月日
2022年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
日立
国・地域
日本

最近、放射性廃棄物を資源化する試みとして、ガンマ線の直接エネルギー変換研究を行っている。過去の学会ではNi/SiCショットキー接合での発電を報告したが、今回は発電量の異なるこの系について、その違いの起源を調べた。試料は単結晶SiC上にNi薄膜を80nm積層したショットキー接合を用いた。エネルギー変換実験は、$^{237}$Npからのガンマ線(30keV)および$^{241}$Amからのガンマ線(60keV)の利用を想定し、SPring-8のJAEA専用ビームラインBL22XUからの単色放射光X線を用いて行った。電力は1cm$^{2}$当たりに換算して0.1mW程度と、過去の報告とほぼ同じであった。モンテカルロ法(PHITSコード)により試料内部におけるガンマ線吸収を求めたところ、エネルギー変換効率は1-2\%となり、過去報告されたIII-V属半導体での値と近い。しかし、試料によっては、変換効率は1/10以下であった。この起源を明らかにするため、放射光硬X線光電子分光と二次イオン質量分析を併用してNi-SiC界面の分析を行ったところ、発電量の少ない試料では界面で化学反応が起こっており、ショットキー接合が損傷を受けていることが分かった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5075195