2004年 - 2008年
糸球体硬化症
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S)
慢性腎臓病は国民健康上の大きな問題であるが、腎臓のポドサイトという細胞の傷害が鍵になっている。ポドサイトは生後に増殖する事なく、一度失われると補充される事はない。我々は、ポドサイトの増加を新たな治療の方向性として、生体内でポドサイトの増殖を誘導させる実験を行った。その結果、ポドサイトの増殖は、脱分化とは不可分ではなく、可能である事を示した。また、多くの腎臓病において、ポドサイトの傷害の後、尿細管傷害が続発するが、その過程において、megalin によるタンパク質の再吸収が関与する事を明らかにした。さらに、Angiotensin II が腎臓病を増悪させるが、その機序を明らかにし、またAngiotensin の産生経路に新たな発見を得た。
- ID情報
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- 課題番号 : 16109005
- 体系的番号 : JP16109005