MISC

2008年3月

脳出血による環境適応障害に対してタオルによる接触刺激が有効であった症例

新潟県厚生連医誌
  • 金子 義弘
  • ,
  • 渡邉 真帆
  • ,
  • 平山 則子
  • ,
  • 棗田 学
  • ,
  • 小田 温
  • ,
  • 小出 章
  • ,
  • 富樫 由美

17
1
開始ページ
58
終了ページ
60
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
新潟県厚生農業協同組合連合会

背景:中枢神経系障害でみられる環境適応障害とは、柏木によれば「空間に対して自己の位置関係を認知できないため、体の安定を喪失している状態である」と定義され、その特徴的な症状として「外部環境との接触抵抗に固執して、なるべく強く変化しない抵抗を求めようと体の一部を強く支持面に押し付ける。」「体の各部位を強く連結しておこうとする」の2点をあげている。これらの症状に対して、タオルによる接触刺激を加えることにより改善が得られたとする報告がみられる。症例内容:今回の症例は、脳出血再発により昭和60年の脳出血後遺症による右片麻痺と失語に新たに環境適応障害が加わったものである。これに対してタオルによる接触刺激を加えたところ環境適応障害の改善がみられ、予想以上に早期の運動機能の再獲得が得られた。結論:タオルによる接触刺激を加えることは、環境適応障害の症状を改善するのに有効である。(著者抄録)

ID情報
  • 医中誌Web ID : 2008162893

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