共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2023年3月

半人工遺伝子クラスターによる難培養微生物由来有用天然化合物の異属生産技術の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
21K14798
体系的課題番号
JP21K14798
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

我々はPseudomonas属細菌が生産するtetrahydroisoquinoline(THIQ)骨格含有化合物safracinの生合成遺伝子クラスターをクローニングし、P. putidaを宿主とした異種発現によりsafracinを生産させることに成功している。同じくTHIQ骨格を有する抗がん剤にEcteinascidin-743があるが、本化合物は海洋生物に共生する難培養微生物が生産するため、safracinから多段階の反応ステップを経る半合成によって供給されている。このような高活性化合物を一段発酵生産する技術、あるいはより優れた半合成前駆体を供給する技術は、天然資源を創薬等へ最大限に活用するために極めて重要である。
safracin生合成遺伝子をrenieramycin生合成遺伝子に置換え、さらにrenieramycin生合成に特徴的な遺伝子を追加することで人工遺伝子クラスターを構築した。一部の生合成前駆体はsafracinとrenieramycinで共通するため、それらの生合成遺伝子に関してはそれぞれ作製した。また、renieramycinに特徴的な生合成前駆体の供給のため、放線菌由来遺伝子の利用も検討した。以上のように遺伝子の組合せを複数検討したが、目的とするrenieramycin誘導体は生産されなかった。そこで導入した遺伝子の発現解析を行う必要があると考えられた。上記の人工生合成遺伝子クラスターを導入した菌株を、safracinの異種生産と同条件で培養し、RNA抽出法を決定した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K14798
ID情報
  • 課題番号 : 21K14798
  • 体系的課題番号 : JP21K14798