2020年4月 - 2024年3月
費用対効果を含む多様な価値基準を統合した新たな医療政策意思決定支援システムの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
ここ数年、医療技術評価(HTA)の分野において、政策意思決定に用いる複数の多角的価値基準の選択と、それらの政策応用方法についての研究には、新たな潮流が生まれつつあるように見える。すなわち、従来、我々は、欧州を中心として研究が行われてきた、各ステークホルダーからの情報収集に基づく基準を組み合わせた、multi-criteria decision analysis (MCDA)と呼ばれる、半定量的な判定方法に注目をし、その基礎的、あるいは日本での応用可能性に関する研究を行ってきた。また、欧州を中心として開発された一つのMCDAツールである、EVIDEMの日本への応用の可能性を追求してきた。
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一方で、近年、米国の医療経済学者や米国臨床腫瘍学会、あるいは医療用製品の産業界を中心としたグループが、最初は米国のみの動きであったが、その後国際医薬経済・アウトカム研究学会(ISPOR)の本体のtask forceに格上げされ、その中で欧州の学者も加わって議論を重ね、コンセンサスに基づく多角的価値基準について、例えば、value flowerというようなキャッチ―な図を作成することにより、従来MCDAの研究から得られていた優先度が高いと考えられていた基準だけでなく、新たに産業界の意思をより強く反映するような基準を加えてアピールが行われ始めている。
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そもそも、政策意思決定に関する学問であるので、どのような政治的イデオロギーによって医療資源配分を行うか、という基本的な立場とそれに関連して、どのようなステークホルダーの意思がそれぞれどのくらい反映されるか、によって、本研究の結果は変わりうる。そのような世界的な動向を踏まえて、2021年度は、新型コロナ禍のために対面による国際学会活動や国内外のステークホルダーを巻き込んだ議論が十分に行えなかったところで、主に、座学による国内外の情報収集を行った。
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一方で、近年、米国の医療経済学者や米国臨床腫瘍学会、あるいは医療用製品の産業界を中心としたグループが、最初は米国のみの動きであったが、その後国際医薬経済・アウトカム研究学会(ISPOR)の本体のtask forceに格上げされ、その中で欧州の学者も加わって議論を重ね、コンセンサスに基づく多角的価値基準について、例えば、value flowerというようなキャッチ―な図を作成することにより、従来MCDAの研究から得られていた優先度が高いと考えられていた基準だけでなく、新たに産業界の意思をより強く反映するような基準を加えてアピールが行われ始めている。
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そもそも、政策意思決定に関する学問であるので、どのような政治的イデオロギーによって医療資源配分を行うか、という基本的な立場とそれに関連して、どのようなステークホルダーの意思がそれぞれどのくらい反映されるか、によって、本研究の結果は変わりうる。そのような世界的な動向を踏まえて、2021年度は、新型コロナ禍のために対面による国際学会活動や国内外のステークホルダーを巻き込んだ議論が十分に行えなかったところで、主に、座学による国内外の情報収集を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K10360
- 体系的課題番号 : JP20K10360