2005年7月1日
FTAとFMEAによる医療機器管理システムの開発
医科器械学
- ,
- 巻
- 75
- 号
- 7
- 開始ページ
- 381
- 終了ページ
- 386
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 日本医療機器学会
1. 目的 医療機関における医療事故を防止するためには, 医療安全管理室の設置によるリスクマネージメントの実施やヒヤリ, ハット事例の分析をもとに, 適正な教育を継続的に実施する必要がある. 川村らにおけるヒヤリ, ハット事例の調査結果によると, 医療機器および病院設備の不具合で10%も発生している. 医療機器の安全性を確保するためには, 臨床工学技士による操作, 保守点検を含めた包括的かつ効率的な保守管理を実施することが必要である. この医療機器の保守管理を効率よく実施するためには, バスタブカーブによる初期故障期間, 偶発故障期間および摩耗故障期間を信頼性手法により把握し, 科学的な保全間隔を算出することが必要である. しかし, バスタブカーブを模擬した信頼性手法では, 効率的な保守管理に有効でも, 医療機器による医療事故の発生を防止することはできない. 医療機器による医療事故を防止するためには, 医療機器の保全情報を記録した医療機器保守台帳から不具合の要因を明確に把握し, 医療事故の防止に有用な信頼性手法を活用する必要がある.
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0385-440X
- CiNii Articles ID : 10016462912
- CiNii Books ID : AN00013123