2020年3月7日
晴眼点字学習者の学習動機を構成する因子に関する研究
電子情報通信学会 教育工学研究会
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- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 口頭発表(一般)
- 主催者
- 電子情報通信学会 教育工学研究会
- 開催地
- 香川高等専門学校
- 国・地域
- 日本
本論では,晴眼者が点字を学習する際の動機を構成する因子について明らかにすることを目的として,アンケート調査を行なった.アンケートは,司書資格取得を目指す大学生と,特別支援学校の教員免許状取得を目指す学生を対象に実施し,118件の回答を得た.アンケートの結果を元に,因子分析を行ない,8因子を抽出した.そのうち6因子について,第二言語習得における動機づけ研究との比較を行ないながら考察した.その結果,点字学習と第二言語習得それぞれの,動機を構成する因子の間には,対象としている言語への興味や,それを使用する集団への興味といった類似した因子が存在することが明らかになった.一方,晴眼の点字学習者は,将来点字を使用する可能性は理解していても,実際に点字を使用している具体的なイメージを持つことが困難であることが推測された.この理由として,点字が使用される場面を見る機会の少なさが考えられる.