講演・口頭発表等

水素含有物質の断面積測定

2022年度量子ビームサイエンスフェスタ; 第14回MLFシンポジウム/第40回PFシンポジウム
  • 原田 正英
  • ,
  • 安部 豊*
  • ,
  • 及川 健一
  • ,
  • 河村 聖子
  • ,
  • 稲村 泰弘
  • ,
  • 勅使河原 誠
  • ,
  • 大井 元貴
  • ,
  • 池田 裕二郎*

開催年月日
2023年3月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
つくば
国・地域
日本

大型中性子源や小型中性子源で使用されている減速材は、水素の高い減速特性から、水素含有物質を用いることが多い。冷熱中性子性能を決める全断面積や散乱断面積を含む散乱特性は、減速材選択の重要なデータである。しかしながら、これまで広く一般に使われてきたデータには、測定時期が古いものがあることや、測定方法もまちまちであることから、不確定性が存在する。そこで我々は、次世代中性子源開発に向け、2018年度より、J-PARCセンターの物質生命科学実験施設の中性子実験装置にて、系統的な水素含有物質の断面積測定を開始した。測定では、全断面積の測定はNOBORUで、散乱断面積の測定はAMATERASでそれぞれ行った。試料はアルミニウム製セルに封入し、試料の温度は、20, 100, 200, 300K及び融点付近の温度点とした。全断面積の測定は、飛行時間法を用い、試料毎にエネルギー依存の中性子透過率を測定し、全断面積に変換した。散乱断面積は、チョッパーで複数のエネルギーにチョッピングし、散乱強度を測定することで、散乱断面積に変換した。今回の発表では、水素含有物質として、2021年度に測定したキシレン異性体(オルソ, メタ, パラ)の結果と異性体間の断面積の比較を報告する。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5077461