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2010年8月

【血圧と体液・電解質異常】 経皮的腎動脈形成術(PTRA)により治療抵抗性心不全・高血圧が改善した動脈硬化性腎動脈狭窄症の1症例

臨床体液
  • 矢作 和之
  • ,
  • 三瀬 直文
  • ,
  • 石本 遊
  • ,
  • 小寺 永章
  • ,
  • 田中 真司
  • ,
  • 田中 基嗣
  • ,
  • 栗田 宜明
  • ,
  • 原 和弘
  • ,
  • 杉本 徳一郎

37
開始ページ
55
終了ページ
58
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
臨床体液研究会

62歳男。虚血性心疾患(3枝病変)に対し冠動脈バイパス術を施行後、経皮的冠動脈形成術を2回施行した。血漿レニン活性(PRA)、血漿アルドステロン(PAC)が高値で、二次性高血圧を疑われていた。気管支炎を契機に心不全が増悪し緊急入院となった。BNPは著明高値で、心陰影拡大と肺うっ血を認めた。心工コーでは左室収縮能が低下していた。軽度腎機能障害と低K血症とともに、PRAとPACが高値であったため、腎動脈狭窄症を疑った。腎動脈造影にて左腎動脈入口部に99%狭窄病変を確認した。血管造影上70%以上狭窄を有し、進行性、治療抵抗性高血圧症を呈しているため、経皮的腎動脈形成術(PTRA)を施行した。PTRA後、収縮期血圧は110mmHgまで下降し、低K血症、心磯能ともに改善、BNPは低下し、心不全症状も軽快した。

ID情報
  • ISSN : 0914-725X
  • 医中誌Web ID : 2011101148

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